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森香る家 コンセプト

森香る家とは『森と人を結ぶ、守る、育てる』をキーワードに建主、設計者、施工者が同じ意識を

持ちながら作り上げる。次世代に受け継ぎ伝えることのできる家。

日本の森林面積は国土の65~70パーセントで、そのうちの約半分が人工林といわれています。

樹種は3000種類もあるといわれ、森林比率は世界第2位といわれています。

戦後、杉、桧、その他の木が将来の住宅供給の為に日本全国で植えられました。

その木が今、山に置き去りにされようとしています。

木が置き去りにされるということは、山の手入れがされず、山が荒れることになります。

これらは、私たちに決して無関係ではなく、むしろ大きな社会問題となっています。

また、職人達により古くから受け継がれてきた木造建築の技術もどこかに置き去りにされようとしています。

さらに、我々の心の中にある日本家屋の記憶も失われつつあるように思います。

かつては日本の気候風土にあった、自然の光や風があふれる自然と共に暮らす家が全国各地にありました。

日本の自然と調和した地域独自の美しい町並みや木造建物がどこにもありました。

機能や性能など、数値では表せない日本独自の日本にあった木造建築が数を減らしています。

今、この日本の山の木を使い腕のいい職人達の技術で住宅を作るということは、かつての日本の町並みや

木造建築の技術を守り職人を育て、日本の森林を守り、育て、環境を守る事になります。

そして、我々のくらしを守ることにつながると思います。

 

具体的には、以下のような家作りです。

具体的には、国産、県内産の杉、松、栗などを金物を使わず、伝統的な仕口と継手により組上げ、壁などの

仕上げは基本的には左官で仕上げ、建主もできる事は自分でやる。そんな家作りです。

参加することで愛着がわき、自身の家作りを楽しむ事が出来ると思います。

そして、完成、引っ越しが終わりではなく、その後も家作りを継続しながら、愛情をもって家族で楽しんで

いけるでしょう。

 

それは、少し昔にどこにでもあった各地方の特色ある民家そのものです。

 

現在の家作りは種々様々最先端の設備や機能、性能が求められ、またそれを満足させるような作り方や

スタイルがあふれています。

森香る家は、それらとは真逆の作り方かもしれません。

以下が森香る家の基本となります。

 

構造について

柱、梁を金物を使わずに、地場大工が受け継いできた伝統的な仕口や継ぎ手によりしっかりと組上げます。

上記加工に耐えられる、樹種、サイズ、構造計画(柱、梁の配置)を考えます。

また、それら(構造、職人技術)を隠さずに全て見せることで意匠としても成立させます。

 

材木について

国内産、主に県内産を主として杉、桧、栗、松などを適材適所に使います。

特に人口乾燥はせず、材木本来の特性を活かして使います。(色、艶、木目、油分など)

人口乾燥をするには、何らかの燃料が必要です。環境になるべく負荷を与えないためにも

材木をそのまま使います。

柱、梁など機械による製材が必要なければ、木そのものの姿を残して使います。

 

職人について

自身の仕事(職種)に誇りをもつ、まじめな職人が手間を惜しまず作り上げます。

 

仕上げについて

地場の素材、素朴な物、素材そのものの姿を活かして使用します。

床は国産無垢材で仕上げます。

壁は基本的に左官で仕上げ、適材適所で国産無垢板などで仕上げます。

天井は基本的に構造が現しとなります。

手触り感、手づくり感を大事にして、素朴に仕上げます。

 

冷暖房設備について

過度な設備は備えず、出来るだけ自然の状態で過ごせるように、風や採光など自然エネルギーを最大限利用

し、日本の四季を感じながら、環境にに与える負荷をなるべく小さくします。

 

外観について

構造(柱、梁)が意匠(空間、プロポーション)として成立する家を作ります。

派手なデザインはしません。デザインは飾ることではありません。素顔が美しいことが大切と考えます。

少し昔の民家はシンプルでプロポーションのいい家がたくさんありました。

それらは、今も尚、時代をこえて現在の私たちに受け入れられています。

それは、色であり、高さであり、軒の出であり、すべてがバランスよく成立しているからではないかと

思います。

突出した物ではなく静かにそこにある。廻りと調和した物だからこそ永く愛されるのだと思います。

 

外構(庭)について周辺の環境、景観を考慮しながら建物と庭を同位で考えます。)

周辺の環境とその家にあった庭を工作舎が設計提案し、建て主様と一緒に植木や石など素材を現物を見な

がら選定します。

素材が決定後、造園業者が施工しますが、その後も建て主様が楽しみながら維持監理していただきます。

専門的な維持監理、相談は造園業者がします。

 

設計監理について

工作舎一級建築士事務所が愛情と責任をもって設計監理をします。

森香る家(自邸)の材料選定(松、杉)

刻み、上棟風景、完成後の写真です。

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